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解散の理由に関して

劇団コシピカは四年間、様々な役者裏方さんたちの力を借りて活動しました。 なぜ、四年続いた劇団が解散するのか、

何が問題で劇団は解散してしまうのか、

ここに記しておきたいと思います。

劇団、演劇人、特に若い人に向けて何かの手助けになれば誰かに伝われば...と思っています。そもそも劇団はフリーターの代表者1人が全て資金を捻出していました。資金で役者に少なからずギャラを支払い、公演費用を出し、練習場所代や小道具など全て1人が負担していました。そういう劇団は少ないでしょうが、存在はしていると思います。


このシステムには大きな弊害がありました。代表者1人がお金を出すことで代表者には圧倒的に時間と心の余裕を生み出せませんでした。代表者が脚本と演出をしていました。脚本や演出スキルを磨く時間を捻出するのがまず難しい。お金を稼ぐ時間と練習に参加する時間が割合大きいからです。そして心の余裕が無いことにより役者に対して色々な行いに対して我慢できないようになりました。当劇団は初心者歓迎を掲げていました。 そして演劇への敷居を低くするべく、誰でも受け入れていました。なので当然特に役者育成に力を入れるわけですが、役者の中には努力をしない人がいるわけです。練習中のダメ出しや自分の演技に納得がいかず拗ねたり怒ったり落ち込んで何も話さなくなったり、演出や共演者に悪態をついたり...。その様子を見て心の余裕がない代表者はストレスを募らせ、時に信頼できる劇団員に愚痴を言ったりしました。その結果、愚痴を聞きたく無い劇団員は劇団を去りました。当然です。このような悪循環が繰り返されていました。

結局、何が伝えたいかというと、劇団というもの、いや、真摯に向き合うこと、には必ず負担が存在します。例え好きでも辛いことや苦しいことは必ず存在します。そのストレスを特に劇団という集団ではみんなで負担を減らす、受け入れる努力が必要だと思います。あなたの劇団で極端に負担を抱えてる人はいませんか?辛そうな人はいませんか?みんなは1人のために。1人はみんなのために動かないと劇団は良くなりません。チーム競技だと思います。何かに気に入らないから、と拗ねたり怒ったり、することは誰かの負担が増すだけです。負担が誰かに集中していた場合、その1人が爆発します。


当劇団は色んな人を受け入れました。1人プロの声優をしている役者がいたのですがその人は社会経験も豊富で、色々な目配りがありました。今回の演劇祭でも妹役の役者はとても心優しく、誰よりも真面目な人でした。他にも心優しい人はいました。しかし、多くの劇団員が誰かに負担をかけていました。何の連絡相談もなく消える、やめる、手を抜く、大事なことを伝えない、報連相が無い、が日常でした。誰かの優しさや気遣いにお礼も言えない、自分の失態やミスに謝罪ができない。プライドが高く、常に拗ねてしまう。人としての社会常識や気配りが欠けているケースが多かった。


改めて繰り返しますが当劇団のように代表者1人に負担がかかっているケースもあるし、劇団という集団では誰かが必ず負担を負っています。そんな中で、劇団を続けていくには、些細な気配りや最低限の気遣い、どんなに小さなことにもお礼や謝罪が1番大事だと思います。逆にそれさえあれば負担は軽くなり、いつしか劇団が楽しくなっていく、悪循環ではなく、良循環が発生します。自分のことばかりではなく、他者にも目を配る。これを忘れないでください。仕事だから、と冷たく線を引くのではなく、個人として温かく接してください。


最後になぜこの劇団が解散するのか。それはこの劇団の全ての負担を担った代表者1人の個人的な負担が限界点を超えました。お金だけでなく、心の負担が限度を超えました。それ以上それ以下でもありません。どうか隣の人の負担を減らし、楽しい気持ちを芽生える行いをしてください。以上、どこかの劇団の参考になりますように。ご拝読ありがとうございました。

解散の理由: ご案内
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